写真を撮るということ

僕は写真の素人です。
未来のことはわかりませんが、現時点では。
でも、写真を観ることは好きで、様々な写真展に足を運んだりします。そしていつも思うのです。僕が好きなのは、カメラがまだ未発達だった頃の写真なんじゃないかということ。高精細な写真やきっちりピントのあった写真には個人的にあまり興味が持てない。普通とは違うような場所にフォーカスしていたり、手ぶれに状況が読み取れるようなもの、被写体との関係が見えてくるもの、そういうエモーショナルな写真が好きなようです。しかも、優しい写真はあまり僕の心に響かない。撮る側の心が傷ついていたり、歪んでいたり、何かに取り憑かれているような異様で静かな迫力のある写真が好きです。

以前、誰かが「写真家は科学者に似ている」というようなことを言ったのを聞いた覚えがあります。光をどんな形で装置を通してフィルムに焼き付けるか、そういった過程をうまく例えていると思いました。僕は、芸術家はシャーマンのようなものだと解釈しています。自然から、人から、事象から、影響を受け入れて人にわかりやすい形に練りあげて出力する。シャーマンが科学を手にしたらどんなものが見えるんでしょう。今年の4月、東京都写真美術館で開催されていた『芸術写真の精華』は、そういった意味からも僕にとって非常に刺激的な展示でした。僕がiPhoneを使って写真を撮っていこうと強く思い始めたのもこの写真展がきっかけだったと記憶しています。

というわけで、まだまだ全然素人のへたくそ写真ばかり撮っていますが、いつか自分の目で観ている印象をわかりやすく伝えられるようになる日まで試行錯誤を重ねながら精進したいと思います。